【#半導体】【ガス】日本の主要企業・銘柄一覧

カテゴリー別企業一覧

はじめに

 今回は、半導体製造において使用されるさまざまな種類のガスを生産する主要メーカーをまとめてみました。その他の半導体関連の企業は以下のブログにまとめていますので、ぜひご覧ください!

どんなガスが使用されるの?

 半導体製造は下の図のように複数工程をまたがる複雑なのもので、各工程ごとに様々な種類のガスが使い分けられています。全工程で使用されるガスは30種類を超えており、その特性から「バルクガス」「特殊ガス」の2つに大きく分けられます。

半導体製造工程の流れと主な使用ガス 出典:参考資料より筆者作成

バルクガスとは?

 バルクガスとは、複数の工程で幅広く大量に使用されるガスのことです。具体的には、窒素酸素水素アルゴン二酸化炭素の5種類のガスのことを指します。

特殊ガスとは?

 特殊ガスとは、特定の工程でのみ使用される特別なガスです。特殊ガスのほとんどは自然界に存在しないため、専門の特殊ガスメーカーにより製造されています。

企業一覧

バルクガスメーカー

4088:エア・ウォーター
4091:日本酸素HD大陽日酸
6055:ジャパンマテリアル
8088:岩谷産業
4097:高圧ガス工業
高松帝酸
川口液化ケミカル

特殊ガスメーカー

4088:エア・ウォーター
8088:岩谷産業
4097:高圧ガス工業
4091:日本酸素HD大陽日酸
4047:関東電化工業
4004:昭和電工
4044:セントラル硝子
4401:ADEKA
4008:住友精化
4183:三井化学
6367:ダイキン工業
6055:ジャパンマテリアル
4208:UBE(旧:宇部興産)
4205:日本ゼオン
4042:東ソー、ソー・ファインケム
高松帝酸
東横化学
川口液化ケミカル

各メーカーの取り扱う特殊ガス

4088:エア・ウォーター
セレン化水素、六フッ硫黄、八フッ化シクロブタン、六フッ化エタン、四フッ化炭素、ジフルオロメタン、ペンタフルオロエタン、ゲルマン、高純度亜酸素化窒素、ほか

8088:岩谷産業
重水素、フロン類

4097:高圧ガス工業
フロン類

4091:日本酸素HD大陽日酸
モノシラン、ジクロロシラン、アルシン、ホスフィン、ジボラン、エキシマレーザー用混合ガス(Ne-Ar-F2)、ジシラン、一酸化窒素、その他エッチングガス

4047:関東電化工業
四フッ化炭素、モノフルオロメタン、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、六フッ化エタン、八フッ化プロパン、八フッ化シクロブタン、ヘキサフルオロ-1,3-ブタジエン、六フッ化硫黄、四フッ化ケイ素、三フッ化窒素、硫化カルボニル、六フッ化タングステン、フッ素混合ガス

4004:昭和電工
臭化水素、六フッ化硫黄、三塩化ホウ素、亜酸化窒素、塩素、アンモニア、三フッ化窒素、HFC類、FC類

4044:セントラル硝子
WF6、トリメチルシラン、三フッ化塩素、希釈フッ素、
フッ化水素、その他エッチングガス

4401:ADEKA
塩素、臭化水素、三塩化ホウ素、TEOS[Si(OC2H5)4]、TMOP[PO(OCH3)3]、TEOP[PO(OC2H5)3]、TMB[B(OCH3)3]、TEB[B(OC2H5)3]、TMA[Al(CH3)3]、TDMAH[Hf[N(CH3)2]4]、TEMAZ[Zr[N(C2H5)(CH3)]4]、OMCTS[[OSi(CH3)2 ]4]、TMCTS[[OSiH(CH3) ]4]、TDMAS[HSi[N(CH3)2]3]

4008:住友精化
アンモニア、亜酸化窒素、一酸化炭素、一酸化窒素、ジボラン、塩化水素、ジクロロシラン、硫化水素、二酸化硫黄、三塩化ホウ素、ヘリウム、HC類、FC類

4183:三井化学
三フッ化窒素、四フッ化ケイ素、ジシラン、モノシラン

6367:ダイキン工業
フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、バッファードフッ酸、
その他エッチングガス

6055:ジャパンマテリアル
アルシン、Ar/Xe/Ne混合ガス、三塩化ホウ素、三フッ化ホウ素、ジボラン、四塩化炭素、塩素、一酸化炭素、F2/Kr/Ne混合ガス、F2/Ar/Xe/Ne混合ガス、ゲルマン、H2/Ne混合ガス、臭化水素、塩化水素、HCl/H2/Ne混合ガス、ヘリウム、硫化水素、セレン化水素、クリプトン、Kr/Ne混合ガス、ネオン、三フッ化窒素、アンモニア、一酸化窒素、亜酸化窒素、六フッ化硫黄、四塩化ケイ素、四フッ化ケイ素、モノシラン、トリクロロシラン、ジクロロシラン、ジシラン、TEOS[Si(OC2H5)4]、四塩化チタン、トリジメチルアミノシラン、六フッ化タングステン、キセノン、Xe/Kr/Ne混合ガス

4208:UBE(旧:宇部興産)
三塩化ホウ素

4205:日本ゼオン
エッチングガス(C5F8)

4042:東ソー、ソー・ファインケム
ヨウ化トリフルオロメタン、液化臭化水素、
トリメチルアルミニウム、トリメチルインジウム

高松帝酸
モノシラン、アルシン、ホスフィン、シボラン、ゲルマン、ジクロロシラン、セレン化水素、四塩化ケイ素、ジシラン、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、塩化水素

東横化学
アルシン、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三フッ化ホウ素、ジボラン、塩素、三フッ化塩素、一酸化炭素、重水素、フッ素、四塩化ゲルマニウム、四フッ化ゲルマニウム、ゲルマン、臭化水素、塩化水素、ヘリウム、フッ化水素、ヨウ化水素、硫化水素、セレン化水素、クリプトン、重アンモニア、ネオン、三フッ化窒素、アンモニア、一酸化窒素、亜酸化窒素 、二酸化窒素、トリメチルアミン、オゾン、ペンタエトキシタンタル、三フッ化リン、ホスフィン、オキシ塩化リン、六フッ化硫黄、四塩化ケイ素、四フッ化ケイ素、モノシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジシラン、トリクロロシラン、ジクロロシラン、テトラメトキシシラン、四塩化スズ、二酸化硫黄、TDMAT、TEB、TEGa、TEMAZ、TEOP、TEOS、TMAl、TMB、TMGa、TMIn、TMOP、四塩化チタン、六塩化タングステン、WF6 六フッ化タングステン、キセノン、ジエチル亜鉛

川口液化ケミカル
ヘリウム、一酸化炭素、メタン、ネオン、クリプトン、キセノン、一酸化窒素、硫化水素、重水素、エチレン、エタン、トリメチルシラン、四フッ化ケイ素、六フッカタングステン、四塩化チタン、アンモニア、亜酸化窒素、三フッ化窒素、フロン類、三フッ化塩素、六フッ化硫黄、塩素、三塩化ホウ素、臭化水素、塩化水素、三フッ化ホウ、三フッ化リン、ヨウ化水素、フッ化水素、、、、

関連装置

ガス供給装置・シリンダーキャビネット

4091:日本酸素HD、大陽日酸
6055:ジャパンマテリアル
4088:エア・ウォーター
東横化学

ガス精製装置・回収装置

4088:エア・ウォーター日本パイオニクス
4091:日本酸素HD、大陽日酸
4008:住友精化
東横化学
アップ・テック・ジャパン

排ガス処理装置、除外装置

 半導体製造で使用されるガスの多くは危険な特性を持つ場合が多く、未処理では環境への悪影響が懸念されます。そこで、このような排ガスを適切に処理し無害化する装置が必要となります。以下に、排ガス処理装置を提供するメーカーを列挙します。ガスメーカーが提供している場合が多いようです。

4088:エア・ウォーター日本パイオニクス
4091:日本酸素HD、大陽日酸
4208:UBE(旧:宇部興産)
4004:昭和電工
6361:荏原製作所
6703:沖電気工業、沖エンジニアリング
4188:三菱ケミカル、三菱ケミカルエンジニアリング
カンケンテクノ
東横化学
第一エンジニアリング
アルファテック

ガス検知器

7734:理研計器 
新コスモス電機

ガス分析装置

4091:日本酸素HD、大陽日酸
6728:アルバック
アップ・テック・ジャパン
日本分光

【参考】

https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2021FY/000418.pdf

https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2020FY/000167.pdf

半導体急成長で電子材料ガスは絶好調|電子デバイス新潮流~専門記者の最前線レポート by 電子デバイス産業新聞(旧半導体産業新聞)
 半導体の市場が急拡大している。WSTS(世界半導体出荷統計)が発表した2020年の半導体市場は前年同期比6.8%増の4403億8900万ドルで、19年のマイナス成長から一転、20年は市場が急回復した。
産業ガス業界の動向や現状、ランキングなどを分析-業界動向サーチ
産業ガス業界の動向や現状、ランキング&シェアなどを分析しています。産業ガス業界の市場規模の推移をはじめ、産業ガス(酸素、窒素、アルゴン)の販売額の推移、2021年のコロナの動向と近年市場が拡大している半導体や海外市場への動きを解説しています。

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