はじめに
今回は、半導体製造に使用される「水」に関連した国内主要メーカーをまとめてみました。その他の半導体関連の企業は以下のブログにまとめていますので、ぜひご覧ください!
半導体製造で使用される水
超純水
超純水とは
水中に含まれる不純物の内、イオン交換や蒸留によりイオン類を除去した水を一般に「純水」または「イオン交換水」と呼び、残存する微粒子・有機物・溶存ガス等を様々な水処理手段を組み合わせてさらに除去した高度精製水を「超純水」といいます。この水質指標として、一般的には比抵抗が用いられます。純水・超純水の基準となる比抵抗値は以下の通りです。また、超純水の水質指標としてはこの比抵抗のほかに、微粒子数や全有機体炭素濃度(Total Organic Carbon:TOC)といった指標が用いられています。
・純水 :1 MΩ・cm (25 ℃)以上
・超純水:10 MΩ・cm (25 ℃)以上
半導体製造になぜ超純水が必要か
半導体は複数のプロセスを繰り返して製造が行われます。 その中で超純水は、各工程の前後に実施される洗浄作業で使用されます。 加えて、後工程でのウェハの研磨や切断の際にも超純水が使われます。近年の半導体製造は加工の微細化が進み、数nmオーダーの精密さが要求されます。このため、各工程の前後に残る微粒子が原因で問題が生じる可能性があるため、この洗浄に用いられる水も不純物を極力減らしたものである必要があります。
超純水の製造プロセス
超純水の製造システムは主に以下の要素から構成されています。
1. 前処理システム
工業用水→一般水(水道水)
にごり成分の除去。
2. 一次純水製造システム
一般水(水道水)→純水
イオン類・有機物・溶存ガス等を除去
3. 二次純水製造システム(サブシステム)
純水→超純水
一次純水中に残留する不純物をほぼ完全に除去し高純度化された水質を維持するための循環処理を行う。具体的には以下の図に示す複数の装置から構成されている。
機能水とは
「機能水」とは、ガスを溶解した超純水ベースの希薄洗浄液です。代表例としては、水素水 、オゾン水、炭酸水、アンモニア水 、窒素水(N2 水)などが挙げられます。また、これに微量の酸やアルカリを添加してpHを調整する場合もあります。
関連企業一覧
6370:栗田工業
超純水装置、前処理装置、排水処理装置、機能性水装置
6368:オルガノ
超純水製造システム、機能水製造システム、排水処理システム、有価物回収システム、有機溶剤精製システム
5333:日本碍子
超純水製造システム、超純水帯電防止器MEGCON(機能水装置)、研磨排水処理システム、有価物回収装置
6254:野村マイクロ・サイエンス
超純水装置、前処理装置・ろ過装置、排水処理装置、機能水装置、シリコン排水回収装置、超純水用H2O2モニター、配管・環境材料
6301:小松製作所
超純水加熱装置
4208:UBE
高純度安水(純度アンモニア水)
デノラ・ペルメレック
電解オゾン水製造装置
【参考】
矢野大作 オルガノ(株), 「半導体製造に用いられる超純水と機能水の最新動向」, 表面技術, Vol. 69, №10, 2018
コメント
日本ガイシ、、、?
本当かな〜?笑笑
日本碍子のホームページにおける製品情報を参考にいたしました。
製品情報 – 超純水製造システム
https://www.ngk.co.jp/product/cm-pure-water.html